港区で膨れが発生している屋上改修工事 -1-

ご住所
東京都港区
ご依頼内容
雨漏り修理
使用材料

スタッフより

港区のE様から所有するマンソンの改修工事の依頼がありました。
そのマンションは3階建ての鉄骨造で築25年で、10年前に1回改修工事を行っています。
E様によれば、前回の改修工事の際にも、屋上防水工事を実施したとのことです。
屋上へ登る方法が無く、事前に屋上の様子を把握することはできませんでした。
仕方が無いので、改修工事に着工して足場を架けてから屋上の様子を
確認することになりました。
足場を架けてから屋上の様子を確認すると、既存のウレタン防水層に多数の
浮きや膨れが発生していました。また、脱気筒も設置されておらず、
伸縮目地も撤去しないままウレタン防水が施工されていました。
ウレタン塗膜が膨れて浮いているので一部をはがすと、「押さえコンクリート」
が確認できました。押さえコンクリートが施工されているのであればその下には
防水層があるはずです。押さえコンクリートは、その下の防水層を保護するためにあります。押さえコンクリートは建物の動きでコンクリートに亀裂が発生しないように「伸縮目地」や、「亀裂誘発目地」といった意図的につくった目地があります。
既存の防水層と押さえコンクリートの間には雨水が滞留しており、押さえコンクリートそのものも水分を含んでいます。
このように多量の水分を含んだコンクリートの上にウレタン塗膜を施工すると、
ウレタン塗膜の蓋で水分を閉じ込めることになってしまいます。
ウレタン塗膜で蓋をされた屋上が太陽光に照らされて熱を浴びると、
コンクリートの温度が上昇し、滞留水やコンクリート内に含まれる水分は
水蒸気となって膨張します。防水改修工事をする前は、湿気や水蒸気は
コンクリート表面から放出できていたのです。しかし、蓋をされて逃げ場が
なくなったのでウレタン塗膜の蓋を押し上げてしまうことにより、
ウレタン塗膜は膨れてしまうのです。放っておくと、最終的にはウレタン塗膜
は破断し、防水層の役目は果たせなくなります。
明日に続きます。

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