薬剤処理済み胴縁と透湿防水シートの相性によって発生した水染みの相談事例

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ご依頼内容
雨漏り
使用材料
透湿防水シート 未処理または適合確認済みの通気胴縁 防水補修テープ

お客様からのご相談

A様より、新築工事中の木造住宅についてご相談をいただきました。晴天が続いているにもかかわらず、現場を通りかかると木材から水滴が雨漏りのように滴り落ちており、「このまま工事を進めても大丈夫なのか、客観的な見解がほしい」とのことでした。

現場を確認したところ、建物内部で透湿防水シートに水が染み込んでいる箇所がありました。原因として考えられたのは、外壁下地とサイディングの間に通気層をつくるために取り付ける胴縁でした。

胴縁には一般的に、厚さ15mm、幅45mmほどの木材が使われます。外壁まわりに使う部材のため、防腐・防蟻処理が施された胴縁材が使用されることもあります。今回問題になったのは、この薬剤処理済みの胴縁材と透湿防水シートの相性でした。

外壁下地に使われる透湿防水シートは、通常であれば水滴を通さず、室内側の湿気を外へ逃がす役割を持っています。しかし、施工条件や周囲の環境、接触する材料によっては、本来の撥水性が十分に発揮されない場合があります。

透湿防水シートメーカーからも、過去に薬剤処理済み胴縁に関する注意喚起が出されています。内容としては、薬剤処理された胴縁が多量の湿気にさらされると、処理薬剤が溶け出し、透湿防水シートの防水性を低下させる恐れがあるというものです。

防腐・防蟻処理に使われる薬剤には、木材へ成分を浸透させやすくするため、洗剤などにも含まれる「界面活性剤」が使われることがあります。この界面活性剤の成分が透湿防水シートに移ると、シートの撥水性能が低下し、水が染み込みやすくなるのです。

透湿防水シートは、液体の表面張力を利用して防水性を保っています。シートには非常に細かな穴が多数あり、水蒸気のような湿気は通す一方で、液体の水は表面張力によって通りにくい仕組みになっています。

ところが、界面活性剤がシートに付着すると、水とシートの接する面の張力が下がります。すると、本来であれば通らないはずの水が、シートの微細な穴を通過しやすくなってしまいます。

つまり今回の現象は、外部から雨水が侵入した雨漏りというよりも、薬剤処理済み胴縁に含まれる成分が透湿防水シートの撥水性を低下させ、水染みのような状態を引き起こした可能性が高いと考えられます。

この問題は特定メーカーの透湿防水シートだけに限った話ではありません。透湿防水シートの基本的な仕組みは各社で共通する部分があるため、薬剤処理済み木材と組み合わせる場合には、同じようなリスクに注意する必要があります。

A様には、まず施工会社へ使用している胴縁材の種類、防腐・防蟻処理の有無、透湿防水シートメーカーの施工要領との適合性を確認するようお伝えしました。そのうえで、必要に応じて問題のある胴縁材の交換や、シートの張り替え、通気層の乾燥状態の確認を行うべきだとご説明しました。

新築工事中の段階であれば、仕上げ材を張る前に原因を確認し、適切に是正できる可能性があります。今回のように晴れているのに水が染み出す場合、単純な雨漏りではなく、使用材料同士の相性や施工環境が影響していることもあります。早い段階で気づき、確認を求めることが大切です。

お客様の声

晴れているのに水が出ていて不安でしたが、材料同士の相性が原因になることを知り、施工会社に確認すべき点が分かって安心しました。
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