高湿度環境下で進行する壁内結露と防止対策

昨日の続きになります。
U様のお宅でカビが繁殖したのは、
夏季の温度や相対湿度の上昇が原因と思われます。例えば、気象庁によれば、
東京の場合、相対湿度は、ここ１０年ほど上昇傾向にあります。
湿度が上昇すると、エアコンを入れる頻度が高まります。
水蒸気量も多くなるので、結露が発生する頻度やその発生量が増えるの
ではないかと思われます。
調査すると、クロスにカビが発生していなくても、石膏ボードの
裏面にカビが発生しているケースがあることも確認しました。
おそらく、以前から壁内ではカビが発生していたのですが、それほど
酷くなかったため、表面のクロスに現れていなかったのだと思います。
今回のケースのように、結露やカビが大発生したという事例は、
年々増えているような印象です。別件のツーバイフォー工法の住宅
のケースでは、棟換気を開け忘れたことが原因で小屋裏に湿気が
たまり、２階の間仕切り壁内にカビが大発生していました。
被害箇所が配管貫通部の穴のある壁面だったことから、小屋裏の
水蒸気が壁内へ移動したと判断できました。そこで、小屋裏から
被害箇所の壁上を確認しますと、壁内につながる配管貫通部の
隙間処理が施されていないことがわかりました。
明日に続きます。

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