屋根の葺き替えとは?メリット・デメリット・注意点を解説

先日、「屋根の葺き替えを検討しているので詳しく知りたい」とご相談をいただきました。屋根の傷みや雨漏りが気になり始めたとき、葺き替え工事が最適なのか、それとも部分修理で十分なのか迷われる方はとても多いです。

そこで今回は、屋根葺き替え工事とはどのような工事なのか、メリット・デメリット、工事の流れ、そして注意点までを専門家の視点でわかりやすくまとめました。

屋根の葺き替えとは?

葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、下地から新しく作り直す工事です。単なる表面の修繕とは違い、内部の防水シートや野地板と呼ばれる木下地まで点検・補強できるため、屋根全体をリセットする大規模なメンテナンスとなります。

葺き替え工事の主な工程

1. 既存屋根材の撤去

瓦・スレート・金属屋根など全てを取り外し、屋根の骨格となる下地を露出させます。この段階で、普段は見えない「腐食」「雨染み」「木材の劣化」なども明確になります。

2. 下地(野地板)の補強・交換

劣化している部分は新しい合板に交換し、必要に応じて補強を行います。健康な下地は安全な屋根の基盤になるため、葺き替え最大のメリットとも言える工程です。

3. 防水シート(ルーフィング)の張り直し

屋根の“本当の防水”を担うのがこのルーフィングです。最新の高耐久防水シートを施工することで、雨漏りリスクは大きく軽減できます。

4. 新しい屋根材を施工

軽量瓦、金属屋根(ガルバリウム)、スレートなど、ご希望と住宅性能に合わせた屋根材を選んでいきます。屋根材を変えることで外観イメージも大きく変わります。

葺き替え工事のメリット

葺き替えは大規模な工事ではありますが、それに見合う多くのメリットがあります。

住宅を長寿命化できる

下地の腐食や傷みを根本から直せるため、「雨漏りリスクをゼロに近づける」ことができます。長期的なメンテナンス費用を大幅に削減できる点も大きな魅力です。

大幅な軽量化が可能

瓦屋根から金属屋根(ガルバリウム)に変更する例は非常に多く、重量が3分の1以下になることもあります。耐震性が向上し、地震への不安を減らす効果があります。

屋根のデザインを一新できる

屋根材を変えることで外観の印象が大きく変わり、住宅の資産価値向上にもつながります。

葺き替え工事のデメリットと注意点

工事期間が比較的長い

既存屋根の解体が必要なため、一般的に10日前後、規模や天候によってはさらにかかることもあります。

費用が高額になりやすい

解体・廃材処分・下地補強などが必要となるため、カバー工法より高くなる傾向があります。ただし長期的に見れば最も安心でコスパの良い方法です。

業者の技術差が出やすい工事

屋根の下地補修は職人の経験によって仕上がりが大きく変わります。雨漏り対策を熟知した業者を選ぶことが何より重要です。

どんなときに葺き替えを検討すべき?

屋根葺き替えのご相談

  • 屋根材が広範囲で破損している
  • 雨漏りを繰り返している
  • 屋根の下地まで劣化が進んでいる
  • 築25年以上でメンテナンスをしていない
  • 耐震性に不安があり屋根を軽くしたい

これらの症状がある場合、葺き替えを検討する価値があります。

まとめ

屋根の葺き替えは、屋根材だけでなく内部の下地まで根本的に改善できる非常に効果の高い工事です。費用や工期の面では大規模になりますが、そのぶん雨漏り防止・耐震性・住宅寿命の延長に大きく貢献します。

気になる症状があれば、まずは専門業者による点検を受け、葺き替えが必要かどうか見極めるところから始めてみてください。

この記事の監修者

株式会社 LOVE STYLE
代表取締役 阿部 泰三

雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として工事に携わり30年以上。工事監督などの実績を持つ「株式会社 LOVE STYLE」の代表取締役。

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