DIY失敗からの雨漏り修理プラスチック製ベランダの特性と適切な防水対策

バルコニーの雨漏り修理のご依頼をいただきました。

実は、T様は半年前にお客様ご自身でインターネットで調べ、ホームセンターで材料を購入してDIYに挑戦されたそうです。しかし、施工からわずか2ヶ月ほどで塗料が剥がれてしまったとのことでした。

これは、最近のプラスチック製のベランダによく見られる現象です。プラスチックは熱によって大きく伸縮する性質があり、特に夏場は膨張し、冬場は縮みます。そのため、通常の塗装方法では、この伸縮に対応できず、高い確率で塗膜の剥がれが発生してしまうのです。

この問題に対処するには、まずプラスチック専用のプライマー(下塗り剤)で密着性を高めた上で、伸び縮みに追従できる弾力性の高い塗料で上塗りをする必要があります。

専門的なベランダ防水塗装工事の工程と注意点
ベランダの防水塗装工事は、もともと防水層が施されているかどうかで工程が大きく変わります。

1. 既存の防水層がある場合
まず高圧洗浄で汚れを徹底的に除去します。

次に、ひびや亀裂が入っている箇所を丁寧に補修します。

その後、適切な下塗り、上塗りを行います。

2. 防水層が全くない場合
費用と工程が大幅に増えます。

まずウレタン防水材を塗り、ガラスクロスシートを貼って乾かすという作業を、最低でも3回繰り返す必要があります。

3. DIYで防水を行うことの難しさ
防水塗料、特にプロが使用する2液性塗料(主剤と硬化剤を混ぜるタイプ)は、取り扱いが非常に難しいです。

混ぜる分量が少しでも狂うと、塗料が固まらない**「硬化不良」**を起こす可能性があります。

また、塗料の硬さは気温や湿度といった季節によっても変わるため、素人の方が適切な状態を見極めるのは困難です。

このように、防水工事は専門的な知識と技術が不可欠なため、DIYでは期待する効果が得られるどころか、かえって無駄な出費や再発の原因になってしまう可能性が高いと言えます。

 

この記事の監修者

株式会社 LOVE STYLE
代表取締役 阿部 泰三

雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として工事に携わり30年以上。工事監督などの実績を持つ「株式会社 LOVE STYLE」の代表取締役。

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