横浜市青葉区にお住まいのW様より、「最近、室内に異常は見られないけれど、なんとなく家が湿っぽい感じがする」とのご相談をいただきました。W様邸は、窯業系サイディング下地＋セラミックタイル乾式張りという工法を採用しており、目地部分からの雨水浸透による壁内結露が主な原因であることが調査により判明しました。長年の降雨により、タイルの目地に微細なクラック（ひび割れ）が生じ、そこから雨水が浸透。吸水性の高い無塗装のベースサイディングに雨水が溜まり、日射によって気化→壁内で結露→木部や断熱材が劣化という悪循環が起きていました。さらに、軒が短く、通気層が確保されていない構造であったため、湿気が抜けずに長期間滞留し、木部の腐朽や断熱材の性能低下も懸念される状態でした。今回は、タイル目地の補修、通気層の確保、防水シートの再施工、水切り板金の調整を行い、住宅の耐久性を高める対策を実施。目に見えない部分で進行する“隠れ雨漏り”にも適切に対応することで、今後の劣化リスクを大きく減らすことができました。