クギ浮きを発見したらその下にある貫板や屋根材を想像して

屋根の上に位置する板金部分を棟板金（むねばんきん）と呼びます。
建物の中でも一番頂上にあり、雨降りでは最初に雨水が当たる場所でもあります。
屋根材から雨水が建物内に侵入するのを防止すると同時に、屋根材が強風で飛散するのを防ぐという大きな役割をしています。

千代田区のH様邸では棟板金が浮いてしまい、雨水侵入が確認できました。
浮くという現象は珍しくなく、クギが固定されている内部の貫板が経年と共に痩せてきたり腐食してくるので、クギが緩んだり押し出されてしまうのです。
この夏の猛暑と冬の寒暖差も少なからず影響を与えているようです。

H様邸では既存の貫板と棟板金を撤去し、新しいものを設置しました。
さらに時間が経過するとクギが抜け落ちて強度が弱くなり、台風などの強風の時に棟板金が破損したり、屋根材が飛散してご自宅の他の屋根にダメージを与えたり、ご近所に飛んでしまったら二次被害を引き起こす可能性があったのでタイミング良く修繕できました。

見た事がないとなかなか難しいと思いますが、棟板金やクギの浮きを発見したら、その下には貫板や屋根材がある事を想像してみるといいかもしれません。