お盆前の数日、暑さがわずかに和らいだ一方で、各地では豪雨・突風・落雷など気候由来の被害が相次ぎました。
ニュースで耳にする「想定外」という言葉に、多くの方が“自宅は大丈夫だろうか”と不安を抱え始めています。
そんな中、
「屋根の不具合を発見したのですが、どうしたら良いでしょうか?」
という急なお問い合わせをいただきました。
雨漏りは“ある日突然”ではなく、前兆があることがほとんど
雨漏りというと、突発的に起きたように感じますが、実際には以下のような
「小さな異変の積み重ね」が原因になっていることが多いのです。
- 大雨や台風の後に、急に雨漏りが始まった
- 突風の夜に屋根の一部が落ちたような音がした
- 朝起きたらサッシまわりが水浸しになっていた
- 例年より結露が増え、室内の湿気が気になる
どれも「急に起きたように見える」だけで、実際は以前から劣化や不具合が進んでいるケースがほとんどです。
しかし、屋根や雨樋は見えにくい部分が多く、ご自身で気づくのはなかなか難しいものです。
まず大切なのは“ヒアリング”と“状況の整理”
弊社では、緊急時こそ丁寧なヒアリングを大切にしています。
なぜなら、これまでの気象状況・建物の築年数・気になる症状のタイミングなどを伺うことで、
その場で最適な応急処置や優先すべき点検箇所が明確になるからです。
K様の場合、築15年でメンテナンスはほぼ未実施とのこと。
現地確認の結果、原因はすぐに判明しました。
【事例】雨漏りの原因は“雨樋の詰まり”だった
続いた強風で、飛来物・木の葉・ゴミが雨樋に大量に詰まり、排水できなかった雨水があふれて破損部分から落下。
その水がサッシ上部へ集中してしまい、雨漏りと誤認してしまったというケースでした。
「まさか雨樋が原因だったとは…。見えないのでチェックしたことがありませんでした」と驚かれていました。
これを機に、定期点検の重要性をご理解いただけたようです。
雨漏りが疑われた時の“応急処置”
応急処置はあくまで「応急」であり、根本解決には点検が不可欠ですが、
被害を最小限にするためには以下を行うことが有効です。
- 室内の濡れている部分を保護(バケツ・タオル・養生など)
- 雨が落ちる位置の真下を空けておく(床材の腐朽を防ぐ)
- 電気製品は必ず遠ざける(漏電防止)
- 可能であれば屋外の排水経路を確認(雨樋の詰まり・破損)
- 屋根には絶対に自分で上らない(非常に危険)
強風時に飛来物で詰まることはよくあり、特に雨樋・集水器は風の影響を受けやすい場所です。
まずは外周の安全な範囲だけでも確認すると、原因特定の助けになります。
雨漏りを防ぐために最も大切なのは“定期点検”
雨漏りの多くは、定期点検を行っていれば防げるものばかりです。
特に以下のタイミングは点検をおすすめします。
屋根診断/メンテナンスに関するコラム
屋根診断/メンテナンスに関するコラムを随時投稿しています。






















