お客様からのご相談
T様より、天井にカビが発生しており、雨漏りではないかとのご相談をいただきました。T様はマンションにお住まいで、特に斜線制限でカットされた外壁付近の天井がひどい状況とのことでした。
数か月前に他の業者様によってウレタン吹き込みによる断熱工事を実施されたばかりとのことでしたが、残念ながら施工部分にカビが再発してしまったそうです。調査の結果、天井面に断熱材が十分に施工されていなかったことが判明しました。これにより、外壁に近い天井面が冷たくなり、結露が発生していたのです。結露対策のために行ったはずのウレタン断熱工事が、吹き込み不足によってかえって問題を悪化させていたと考えられます。
弊社では、ウレタンが充填されていなかった部分に再度ウレタンを吹き付け、仕上げをやり直しました。
本来であれば、最初のカビ発生時にボード系の断熱材を張る方法を選択するか、ウレタン吹き込み施工を行うのであれば、ウレタンが到達すべき部分にあらかじめ穴を開けて充填状況を確認できる方法で施工すべきでした。
最近では、コストカットや人手不足の影響からか、以前であれば当然施工されていたはずの工程が省略されているケースを少なくありません。このような問題は、居住後数年経たないと表面化しないことが多く、お客様が物件購入時に知り得ることは非常に困難です。
今回のケースは、見えない部分の施工品質が居住環境に大きな影響を与える典型的な例と言えるでしょう。
