杉並区で石材調塗装後の雨漏り　-1-

杉並区のM様のお宅は、鉄骨造で外壁はALCパネルです。
一昨年、塗装業者からメンテナンスフリーだからと勧められてALC外壁に
石材調塗装を施したそうです。ところが壁から雨漏りするのでおかしいと思い、
弊社に相談されました。
ALCパネルの外壁はジョイント部分の目地にシーリング材を充填することによって雨水の浸入を防いでいます。目地に充填されているシーリング材は、経年によって次第に柔軟性がなくなり劣化が進んで剥離や破断が生じます。これは構造上の雨漏りに直結するため目地のシーリング材は定期的に更新する必要があります。
外壁塗装工事で使用される塗料の中に、石材調仕上げ塗料というものがあります。
樹脂に着色した陶磁器質の骨材や粉砕した天然石などが加わっています。
均一に模様をつけるため吹付ガンにより吹き付け塗装するのが一般的です。
骨材や天然石を含有するため、一般的な塗装よりもかなり分厚くなります。
この塗装工事をしばしばメンテナンスフリーとうたう塗装業者が居ます。それは、塗膜が硬化する過程で骨材や天然石が連続的に接することによって塗膜の色を形成する部分が無機系となり、色褪せなどがおこりにくくなるからでしょう。またひび割れも目立ちにくいです。それは、通常の塗料のように完全に造膜することなく、砂利がつながりあったような状態で仕上がるからです。
塗装業者がメンテナンスフリーと言うのは、単に見た目の点においてだけなのです。
明日に続きます。

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