
お客様からのご相談
U様から雨漏りの連絡がありました。
U様のお宅の屋根は日本瓦葺き、外壁はトタンです。
この40年間は何もメンテナンスしていないので、
近年の異常気象も心配なこともあり点検もお願いする、とのことでした。
屋根からの雨漏りの場合は、小屋裏を見ると侵入箇所が
絞り込めます。今回は棟部の野地板に雨染みが生じていたので
瓦屋根の棟部から浸入していると判断できました。
屋根に上がってみると、驚いたことにコーキングで埋め尽くされていました。
屋根からの雨漏りの場合は、コーキングでは止まらないどころか
悪化する可能性も高いので不適切です。
雨漏り修理をするならば雨染みのある棟の瓦とふき土、
しっくいを部分的(2m程度)に撤去して防水シートを入れ
瓦となんばんしっくいで葺き直すことが必要になります。
そして、瓦屋根の点検も行いました。
2021年から国土交通省が実施している住宅・建築物安全ストック
形成地業(※)の瓦屋根診断調査票を基に実施しました。
有資格者となる瓦屋根工事技師が屋根に上がって診断しました。
瓦屋根は土ぶき工法で施工されていたので瓦の留め付け方は
無緊結でした。屋根周辺の留め付けも旧工法の仕様となっていました。
耐震性、耐風性を確保するためには改修の実施が望ましいと
判断しました。
2022年に施行された建築基準法の告示基準に適合しておらず、
屋根の前面を「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に準拠した
瓦屋根に改修することを提案しました。
(※)屋根の耐風診断および耐風改修に関する事業
明日に続きます。











