
お客様からのご相談
昨日の続きになります。
雨漏りの原因は、外壁の透湿防水シートの下端部が、床から壁へ立ち上げたシート防水の
室内側に設置されていたことに依るものでした。
サイディングから侵入した雨水は透湿防水シートの表面を流れて
居室へと雨漏りしてしまう構造となっていたのです。通常はシート防水や
土台の水切り屋根側に透湿防水シートを設置して雨水を屋外側に排出
するようになっているはずです。
この箇所は、大工や防水、板金、サイディングといくつかの職人の工程が
絡んでいるためミスが生じやすいと思われます。
簡単な応急処置では雨漏りは防げないことが分かったので、
透湿防水シートとシート防水、土台水切りのすき間をコーキングと
防水テープで塞ぎました。これにより、透湿防水シートの表面を流れた
雨水は土台水切りからシート防水で排水できます。
M様と相談した結果、3階外壁のサイディングの表面を防水ライト捉え、
その上に鋼板を張るカバー工法で改修することに決まりました。
まずサイディングの表面の目地やサッシ周りをコーキングで塞いで、
サイディングの内側へ入らないようにしました。
また、手摺壁の笠木とサイディングの納まり部も入念にコーキングで
すき間を塞ぎました。
次に鋼板板張りの下地となる横胴縁をサイディング表面に留め付けました。
横胴縁を固定する位置を、サイディング内にある縦胴縁の位置と合わせ、
強度を確保しました。
カバーする鋼板縦張りの形状は既存の外壁の縦張りと合わせ、
雨漏りをしていない部分も含め3階の外壁全部をカバーしました。
3階屋根と壁の納まり部であるパラペットの笠木は鋼板縦張りが
外に出た分だけ大きい笠木でカバーしました。
雨漏り侵入箇所が鋼板縦張りと手摺壁の笠木部分をしっかりとコーキングしました。
もし、劣化してもサイディング表面にコーキングを施すことで雨漏りを防止できます。
カバー工法に鋼板縦張りを行うことで外観の仕上げに統一感が保てました。











