新築住宅での雨漏り修理続編と補修の具体的な内容

昨日の記事の続きです。W様のお宅では、他に浸水箇所は見当たりませんでした。ロフト内の壁は、内張りがなく、天井もないため、漏水すればすぐわかるはずです。6時間もわたって繰り返し散水を実施したのですが、どこからも浸水はありませんでした。それでは、なぜ水滴が床に落ちていたのか不思議です。我々は、結露と判断しました。判定理由の1つは、降雨の約1日後に箱金物から漏水していたことです。W様によれば、降雨の翌日が晴れだと漏水すると言います。なぜ、漏水が降雨の1日後に生じるか、そして晴天であることの理由は結露と関係していると判断できます。W様のお宅は、高気密・高断熱のため、高温の空気がロフト部分に滞留しやすいのです。しかも棟の柱と梁を緊結している箱金物周辺には換気がありません。ロフト部分は相当の高温状態になると予想されます。しかも軒天井の上には風雨により侵入水があり、これが高温の空気に湿気を供給すると、ロフト部分は相当の高温高湿状態となります。金属は温度変化に敏感なため、夜間温度が下がって表面に結露します。が落ちたと判断できます。雨漏り検査では、サッシと外壁の取り合い部分から浸水する例が多いです。この建物でも、西側外壁にある2つの縦型サッシ周辺に漏水がないかを調べましたが異常はありませんでした。適正な施工がなされていたのです。床面に残る水滴は、雨漏りであることがほとんどなのですが、たまにW様のような例もあることをお伝えします。