外壁の雨漏り修理　-3-（世田谷区）

世田谷区のN様が室内のカビが酷いということで連絡をくださいました。
N様のお宅は、築10年になります。室内にかなり湿気を感じました。
原因の特定のため、窓や外壁に水をかけてみましたが、室内側への
水漏れは確認できませんでした。そこで、サイディングを剥がすと
ぼろぼろに腐朽した胴縁と、黒く変色した躯体が現れました。
いずれも窓まわりで縦胴縁と横胴縁を隙間なしで取り付けていました。
シーリングの劣化部分から入った雨水などで通気層内が高湿度になり、
通気のとれていない窓周りで壁内結露が発生したことが、カビの発生と
胴縁の劣化原因と考えられました。
住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書に「3ｃｍの隙間」を窓
周りに設けることが記されています。
透湿防水シートの外側に通気層を設ける外壁通気工法では、空気が
通気層から外に抜ける必要があるのです。壁に窓があるとその流れを
留めるので、その「3ｃｍの隙間」が必要になるのです。
築浅物件で、カビ臭がある場合、たいてい窓周りの胴縁に隙間を
全く設けていない施工や、隙間が3ｃｍ未満の施工だったりします。
施工する側に隙間が必要な理由が理解されないと、こういう不適切な
施工が無くならないでしょう。