お客様からのご相談
N様より、雨漏りの連絡を受けました。
フローリングが変色しているのを見て雨漏りを疑ったそうです。
周辺を見てみると、そのフローリング
がある部屋は開放廊下側にあり、直貼りの床でした。雨漏り
していると思われる箇所は外壁のサッシ回りである可能性が高いと
推測しました。N様からは、最近住戸内に結露が多いという話を
聞きました。外部側の開放廊下はほとんど雨が吹き込
まない形状なのですが、まず散水調査を行って外部からの漏水
の有無を調べることにしました。調査に併せて内装材の解体調査
も行いました。一部のフローリングを解体してみると、
フローリングの背面にカビがびっしり付着しており、何かしら水の
影響を受けていることが分かります。散水調査をやってみると
水の浸入は確認されず、漏水ではないことが確認できました。
次にサッシの結露受けについて調査いたしました。水受けに
水を流すと、水抜き穴が詰まっていました。N様に確認したところ、
毎年冬場になると、冷たい外気が吹き込んで寒いのでやむを得なく塞いでいる、
とのことでした。水抜き穴を完全にふさぎ、水をためると、
ある程度の水位に達した段階で床に水がまわることが確認
できました。
サッシの縦枠と水受けの取り合い部から、少量ではありますが
水が漏れていることも確認できました。これが床のフローリング
が変色していた原因の一つとして考えられました。
追跡調査としてサッシ回りの木枠を解体すると、水受け周辺の
木枠に大量のカビが付着していました。これは水抜き穴をふさいでいたため
水受けからあふれた結露水が、水受けと木枠の隙間から床に
流れていたのが原因です。
