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お客様からのご相談
「最近、1階の床が特定の場所だけフカフカと沈むような気がするんです。それに、気のせいか羽のある虫を家の中で見かけたような……」
お電話口から伝わってくる、切実で不安そうな川崎市のT様の声。これが今回の工事の始まりでした。
お住まいは築年数を経た木造一戸建て。私たちはすぐに機材を抱えて現地へと向かいました。住まい手の方にとって、「我が家が白アリに喰われているかもしれない」という疑念は、夜も眠れなくなるほどの大きなストレスです。その不安を一日も早く解消するため、私たちはまず床下の徹底的な調査からスタートしました。
作業着に身を包み、床下点検口から暗闇の世界へと潜り込みます。ライトを照らしながら奥へ進むと、懸念は最悪の形で的中していました。
大引きと呼ばれる太い床下の横木、そしてそれを支える床束が、白アリによって激しく食害されていたのです。木材の表面はカサカサに乾き、触るとボロボロと崩れる状態。内部は完全に空洞化し、木としての強度は跡形もなく失われていました。床がフカフカと沈んでいたのは、まさにこの柱や梁が体重を支えきれなくなっていたシグナルだったのです。
撮影した写真を地上で待つお施主様にお見せすると、「まさか、うちの床下がこんなことになっているなんて……」と絶句されていました。しかし、原因さえ分かればあとは直すだけです。私たちはこれ以上被害を広げないための駆除と、構造を元通り、いや、それ以上に強固にするための補修プランをご提案し、すぐに工事へと取り掛かりました。
工事の第一歩は、これ以上の食害を防ぐための「薬剤穿孔・散布処理」です。生き残っている白アリを完全に駆除し、今後の侵入を防ぐバリアを張ります。
そしていよいよ、大工職人の出番です。
スカスカになってしまった古い大引きと床束を、慎重に取り除いていきます。家全体のバランスが崩れないよう、一時的にジャッキで床を支えながらの緊張感ある作業です。
新しく用意したのは、防蟻・防腐処理がしっかりと施された頑丈な乾燥材。これを元の位置へと緻密に組み込んでいきます。さらに今回は、以前よりも強固な構造にするため、木材同士の接合部には強靭な金属製の補強金物(プレース)をしっかりとビス留めしました。これにより、地震などの揺れにも格段に強い床下が完成します。
また、白アリが好む「湿気」を根本からシャットアウトするため、地面には一面に防湿シートを敷き詰めました。かつての薄暗くジメジメしていた床下が、見違えるように清潔で乾燥した空間へと生まれ変わっていきます。
数日間に及ぶ工事がすべて完了し、私たちは再びお施主様とともに新しくなった床下の写真を確認しました。
お客様の声












