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お客様からのご相談
ある初夏の午後、世田谷区のM様から一本の電話が鳴りました。「掃除をしていたら、畳がふかふかして……。気になってめくってみたら、床下が真っ白で、木がボロボロなんです。」
現場に急行し、床下を覗き込んだ私たちは絶句しました。
そこには、まるで何年も放置された廃墟のような光景が広がっていたのです。
M様が「ふかふかする」と仰っていた場所の真下。
土台となる太い柱が、シロアリの手によって無残に食い荒らされていました。表面はスカスカになり、指で押せば簡単に崩れてしまうほど。まるで、骨組みだけを残して魂を抜かれた抜け殻のようです。
「家が崩れてしまうんじゃないか、夜も眠れなくて…」
暗い床下から戻った私に、お客様はそう訴えられました。大切な我が家が内側から崩れていく恐怖。その不安を拭い去ることこそが、私たちの仕事です。
私たちはすぐに改修プランを立てました。
単に表面を隠すだけでは意味がありません。
徹底的な駆除: まずは潜んでいるシロアリを全滅させ、再侵入を防ぐ防蟻処理を施します。
構造の再生: ダメになった土台を新しい木材へ交換し、最新の耐震金物で補強します。
環境の改善: シロアリが好む「湿気」を断つため、防湿シートと調湿材を敷き詰めます。
「大丈夫ですよ。新築の時よりも強い床下にしてみせます」
その言葉に、お客様は少しだけ、本当に少しだけ頷いてくださいました。
数日間にわたる、暗く狭い床下での格闘。
そしてついに、工事が完了しました。
あのボロボロだった土台は、力強い新しい無垢材へと生まれ変わりました。接合部もしっかりと金物で固定し、地震にも負けない強さを手に入れました。
地面には真っ白な防湿シートを敷き詰め、照明を照らすと、まるで別の部屋のような清潔感です。ジメジメしていた空気は消え、清々しい木の香りが漂います。
「……わあ、こんなに綺麗になるんですね。」
点検口から改修後の様子を確認されたお客様。その目には、不安の涙ではなく、安堵の光が浮かんでいました。
お客様の声












