谷樋(たにどい)は、屋根と屋根が合わさって谷状になる部分で、雨水が集中して流れるため屋根の中でも特に雨漏りが発生しやすい箇所です。
屋根の構造上、谷樋には一般的な雨樋の数倍の雨水が流れ込みます。そのため、素材・排水経路・施工精度によって寿命や雨漏りリスクが大きく変わります。
谷樋が雨漏りしやすい理由
- 雨水が集中する構造のため負荷が大きい
- 落ち葉・砂・鳥の巣などが溜まりやすく排水不良を起こす
- 板金継ぎ目・釘穴・接触箇所が弱点になりやすい
- 瓦やスレートとの取り合い部分に隙間ができやすい
- 台風などの強風で雨水が逆流する場合がある
特に緩い勾配の屋根では、水が滞留しやすく、風圧によって水が逆流し瓦下へ入り込む「吹き上げ雨漏り」が発生することがあります。
谷樋に使われる素材と耐久性
谷樋の寿命は素材によって大きく変わります。
- 銅板:30年以上使用例もあるが酸性雨・金属腐食に弱い
- トタン(亜鉛メッキ鋼板):安価だが劣化が早く錆びやすい
- ガルバリウム鋼板:耐候性・防錆性が高く現在の主流
- ステンレス:非常に耐久性が高いが施工が難しく高価
現在はガルバリウム鋼板が最適解とされることが多いですが、環境条件(海沿い・積雪地域・落葉樹周辺)によっては素材選定や施工方法を変える必要があります。
谷樋施工の重要ポイント
谷樋は板金だけで防水しているわけではなく、下地の防水シート(ルーフィング)が非常に重要です。
- 水の流れを考えた重ね方向
- 十分な重ね幅の確保
- 鋲・釘位置の誤りによる穴開き防止
- 捨て谷施工(谷板金の下にもう一層防水)
適切に施工された谷樋は、板金が劣化しても防水シートが水の浸入を防ぎ、雨漏りを遅らせる役割を果たします。逆に、施工不良だと僅かな隙間からでも雨漏りが即発生します。
谷樋劣化のサイン
- 雨音が以前より大きく聞こえる
- 雨の流れ方向が変わっている
- 雨の出口付近だけ苔や黒ずみが濃い
- 軒下や天井に点状のシミがある
- 風の強い日だけ漏れる(吹き込みの可能性)
これらの症状がある場合、谷樋内部で排水不良・腐食・隙間発生が起きている可能性があります。
まとめ
谷樋は雨漏りの発生頻度が高い屋根の弱点ですが、素材選び・適切な防水施工・定期点検を行えば長期間安心して使えます。
気になる症状がある場合は、早めに専門業者による点検を行うことで、大規模修繕や葺き替えを回避できる場合もあります。
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