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お客様からのご相談
U様は、新型コロナウイルスの流行をきっかけに勤務形態が完全なテレワークへ移行されました。通勤の利便性を重視する必要がなくなったため、駅から少し離れた場所に広めの土地を購入し、念願だった一戸建て住宅を新築することにされました。
施工を依頼したのは、知名度の高い大手建設会社系列の業者です。ツーバイフォー工法を得意としていることもあり、「ここなら安心して任せられる」と信頼して契約されました。実際、建築中に現場へ足を運んだのは数回程度で、施工についてはほぼ一任していたそうです。
ところが、引き渡しから1か月も経たないうちに、外壁まわりや建物の各所で雨漏りが発生しました。すぐに建設会社へ連絡し、一度は補修対応をしてもらったものの、そのわずか1週間後には別の箇所から再び雨漏りが確認されました。
さらにその後、壁にひびが入る、玄関ドアの開閉が悪くなる、鍵がかかりにくくなるといった不具合も発生しました。新築から数か月しか経っていない住宅とは思えない状況に、U様は大きな不安を感じられたそうです。
床材の腐食まで確認された深刻な状況
建設会社へ再度修理を依頼したものの、次第に担当者の対応は鈍くなり、補修の約束すら取り付けにくい状態になっていきました。
その後に行われた調査では、1階および2階の床材がすでに腐食していることも分かりました。新築後わずか数か月で床材に腐食が見られるというのは、非常に深刻な状態です。
U様は、信頼して任せた建設会社の施工不良と、その後の対応の遅さに強い不信感を持たれ、第三者である弊社へご相談くださいました。
現地調査で確認した雨漏りの原因
弊社で現地調査を行ったところ、図面に記載されている骨組みの寸法や配置については、おおむね設計通りに施工されていることが確認できました。
一方で、雨漏りについては、1階と2階の接合部に使われている外壁材の納まりや、一時的な防水処理に不備があったことが原因と考えられました。
建物の構造そのものが大きく図面と異なっていたわけではありませんが、外壁材の取り合い部分や防水処理の細部に問題があり、そこから雨水が入り込んでいた可能性が高い状況でした。
新築住宅であっても、外壁の継ぎ目、階の取り合い、開口部まわりなどは雨漏りが発生しやすい重要な部分です。特にツーバイフォー工法の建物では、構造材や床材へ水が回ると、腐食や変形などの被害につながるおそれがあります。
関係者立ち会いのもとで原因を共有
調査後は、確認した内容を詳細にまとめた記録書を作成しました。そのうえで、U様邸の工事責任者と、実際に施工を担当した下請業者にも現場へ来てもらい、雨漏りの原因や問題箇所について説明しました。
さらに、外壁材メーカーのアフターサービス責任者にも立ち会っていただき、今後の定期点検や、万が一のトラブル発生時の対応について、責任を持って対応することを確認しました。
今回のような問題は、設計図が正しく描かれていても、実際に施工する現場側がその内容を十分に理解していなかったり、工事責任者による監督や確認が不十分だったりすると発生します。
つまり、問題は設計だけではなく、現場での施工管理や工事監理の精度にもあります。
新築時こそ第三者の確認が重要
新築住宅では、「大手だから安心」「有名な会社だから大丈夫」と考えがちです。もちろん、信頼できる会社も多くありますが、実際の現場では下請業者が施工を担当することも多く、工事責任者の確認や指導が十分でなければ、施工ミスが見落とされることがあります。
一度施工ミスが発生すると、補修には多くの時間と費用がかかります。また、完成後に壁や床を解体して修理する場合、新築時と同じような美しい仕上がりを完全に再現するのが難しいこともあります。
今回の事例では、雨漏りの原因を調査し、関係者全員で問題を共有したうえで、外壁材の取り合い部や防水処理の見直し、腐食した床材の補修、今後の点検体制の確認を行いました。
新築住宅であっても、雨漏りや不具合が起こる可能性はゼロではありません。大切なのは、問題が発生した際に原因を曖昧にせず、記録を残し、施工会社・下請業者・メーカーを含めて責任の所在と対応方針を明確にすることです。
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