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お客様からのご相談
大田区のO様邸では、壁面緑化を検討されています。夏にゴーヤを植えたことをきっかけに、「一年中みどりに囲まれて過ごしたい」と考えるようになったそうです。
壁面緑化とは、建物の壁面を植物で覆うことです。最近では、お店や住宅でも取り入れられることが増えており、東京都でもヒートアイランド対策の一つとして緑化事業に位置づけられています。
壁面緑化には、都市部の気温が郊外より高くなるヒートアイランド現象を和らげる効果が期待できます。大きな公園や街路樹の多い場所では、周辺よりも夏の気温が低く感じられることがありますが、壁面緑化もそれに近い役割を果たします。
植物が建物の外壁を覆うことで、直射日光や紫外線が外壁に直接当たりにくくなります。その結果、夏場の室内温度の上昇を抑えやすくなり、冷房効率の向上にもつながります。また、植物には空気を浄化する働きも期待でき、見た目にも涼しげで、住まいにやさしい印象を与えてくれます。
O様のように「一年中みどりに覆われて過ごしたい」という思いには、見た目の美しさだけでなく、癒しの効果もあります。植物のある暮らしは、住んでいる方だけでなく、通りかかった人にも心地よい印象を与えてくれるでしょう。
一方で、壁面緑化は植物を使うため、植えたまま放置できるものではありません。春から夏にかけては虫がつくことがあり、秋から冬には落ち葉の処理も必要になります。植物である以上、季節によって状態が変わるのは自然なことですが、定期的に手入れをしないと、かえって見栄えが悪くなることがあります。
また、植物の種類によっては、吸盤のように壁に張り付いたり、根が外壁の小さな隙間に入り込んだりすることがあります。こうした状態を放置すると、外壁に傷みが生じ、ひび割れや隙間から雨水が浸入する原因になることもあります。
新宿区のK様邸でも、壁面緑化によって見た目の良さや涼しさは感じられた一方で、植物が枯れてしまった後の処分が大変だったそうです。壁に張り付いた植物を取り除く際に、吸盤の跡が残ったり、外壁表面を傷めたりすることもあります。
壁面緑化をきれいに維持するには、植物の剪定、落ち葉の清掃、害虫対策、外壁への影響確認など、継続的なメンテナンスが欠かせません。特に外壁に直接植物を這わせる方法は、外壁材や防水層への影響を考えたうえで慎重に選ぶ必要があります。
壁面緑化を行う場合は、植物を直接外壁に密着させるのではなく、ワイヤーや専用パネル、ネットなどを使って、外壁との間に適度な隙間を確保する方法がおすすめです。通気を確保しながら植物を育てることで、外壁に湿気がこもりにくくなり、劣化や雨漏りのリスクを抑えやすくなります。
また、設置前には外壁のひび割れやシーリングの劣化がないかを確認しておくことも大切です。外壁に傷みがある状態で壁面緑化を行うと、植物で劣化部分が見えにくくなり、雨水の浸入に気づくのが遅れる可能性があります。
天災による雨漏りは火災保険が適用される場合がありますが、経年劣化や管理不足による雨漏りは対象外となることが多いため、日頃の点検とメンテナンスが重要です。
壁面緑化は、暑さ対策や省エネ、景観づくり、癒しの効果など多くのメリットがあります。しかし、外壁や防水への影響を考えずに施工してしまうと、雨漏りや外壁劣化につながる可能性もあります。長く安心して楽しむためには、植物の種類、設置方法、外壁との距離、定期的な管理まで含めて計画することが大切です。
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