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お客様からのご相談
民泊を営むK様より、施設内のカビと湿気についてご相談をいただきました。
K様が運営されている民泊施設は、鉄骨鉄筋コンクリート造と鉄骨造による2階建ての建物です。リフォームを終えた直後、1階の宿泊フロアでフローリングや壁の木部が変色し、フロア全体にカビ臭が漂うようになりました。さらに、脱衣室にもカビが発生してしまい、このままでは民泊の営業を続けることが難しい状況でした。
K様は、まず設計者と施工者に対応を求めました。同時に、第三者の立場から原因を確認してほしいとのことで、弊社へセカンドオピニオンとしてご相談くださいました。
現地を調査すると、宿泊フロアのフローリングは壁際を中心に黒ずみが見られ、トイレの壁に使われている突板にも多くのカビが確認できました。石こうボードや木材の含水率を測定したところ、かなり高い数値を示しており、トイレのタイル目地も湿気を含んでいる状態でした。
さらに脱衣室では、床や壁の一部がすでに撤去されていました。K様が、もともとの施工者とは別の会社に依頼して撤去してもらったとのことです。確認すると、壁下地の石こうボードには大量のカビが発生しており、下地の鉄部にはさびも見られました。
この被害状況から、脱衣室については浴室からの漏水が原因である可能性が高いと考えました。そこで、浴室入り口の建具枠と床の取り合い部に水を掛けて確認したところ、脱衣室側の床面へ水が漏れてくることが確認できました。
原因は、浴室の壁際には防水処理がされていたものの、入り口の建具枠と床の取り合い部の処理が不十分だったことです。その隙間から水が入り、脱衣室側へ漏水していたと考えられます。
ただし、浴室の入り口付近には通常そこまで大量の水が掛かるわけではありません。それにもかかわらず、カビが大量に発生するほどの被害が出ていたため、浴室まわりの漏水だけでなく、建物全体の湿気の流れも確認する必要がありました。
調査を進めると、地下ピットの湿気や給気経路にも問題があることが分かりました。湿気を含んだ空気がピットを経由して宿泊フロアへ入り込み、室内のカビや臭いの原因になっていた可能性がありました。
そこでK様には、以下のような改修内容をご提案しました。
- 浴室・脱衣室の入り口建具枠まわりの防水処理を改善する
- 浴槽天端の防水処理を行う
- 腐朽した木部や傷んだ部材を交換する
- 調査のために撤去した床や壁を復旧する
- カビで変色した床材や壁材を交換する
- 給気経路を変更し、ピットを経由しないようにする
- 既存の給気ダクトを交換、または清掃する
- 地下ピットの湿気対策として換気扇を設置する
- 貯水槽の天井に防水処理を行う
- ピットと宿泊フロアを隔てる1階床の貫通穴や隙間をシーリング材で塞ぐ
- 二重壁から湿気が漏れていないか確認し、必要に応じて修復する
改修工事は、設計者や施工者とも何度か話し合いを行いながら進めました。
脱衣室については、被害が広がっていたため、浴室の仕上げ部分まで含めて一度撤去することになりました。そのうえで、建具枠まわりや床との取り合い部の防水処理を見直し、水が脱衣室側へまわらない納まりに改善しました。
また、浴室まわりだけでなく、ピット内の湿気対策も重要でした。ピット内の土の上には防湿コンクリートを打設し、湿気が上がりにくい状態に整えました。さらに、換気経路を変更して、湿気を含んだ空気が宿泊フロアへ流れ込まないようにしました。
あわせて、1階床の設備まわりに生じていた隙間もシーリング材で塞ぎ、ピットと室内がつながらないように処理しました。
今回の事例では、浴室入り口まわりの防水処理不足だけでなく、地下ピットの湿気や給気経路、床の貫通部など、複数の要因が重なってカビと湿気の被害につながっていました。
民泊施設では、宿泊者が快適に過ごせる室内環境を保つことがとても重要です。カビ臭や床・壁の変色があると、営業に大きな影響が出てしまいます。表面的なカビの除去だけではなく、水分や湿気がどこから入り、どのように室内へ広がっているのかを確認することが大切です。
K様の施設では、漏水箇所の補修に加えて、湿気の発生源と空気の流れまで見直すことで、再発を防ぐための改修を行いました。
お客様の声












