太陽光パネル設置後に起こる結露被害と屋根構造の改善策

E様から雨漏りの連絡がありました。E様のお宅は
築17年の木造2階建てで屋根材は平板瓦です。屋根の形状は
切妻屋根で、北西面には天窓があり、南東面には太陽光発電パネルが
設置されていました。断熱仕様は天井断熱と屋根断熱の併用で
グラスウールを使っていました。
太陽光パネルの点検会社の定期点検により小屋裏の結露を発見したそうです。
小屋裏に水垂れがあり、この状態を放置すると屋根が腐ってしまうので、
早く屋根修理をした方が良いとすすめられたそうです。
しかも、平板瓦をガルバリウム鋼板屋根に葺き替えることをすすめられました。
E様は水垂れなのになぜ屋根の葺き替えが必要なのだろうと不信感を抱き、
弊社に調査を依頼してきました。
室内を見てみると、2階の一部にロフトが設けてあり、その上は屋根断熱を施した勾配天井になっていました。
北西面の勾配天井に設けた天窓の下端部には、水が垂れた形跡が残っていました。
E様は、雨漏りが原因ではないか、と考えていたようですが、
天窓のガラス面から雨水が浸入した形跡はなく、野地板の位置から水が
垂れているのがわかりました。さらに、天窓の下端の両端にはよだれのような
茶色い染みが残っていました。この染みは、雨漏りではなく野地板を経由した
結露水であろうことが判定されました。
明日に続きます。

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