渋谷区で雨水の浸入口が遠い雨漏り

渋谷区のR様から雨漏りの連絡がありました。
R様のお住まいはプレキャスト板壁構造のマンションです。雨漏り箇所は1階
住戸の共用廊下側の窓でした。調べてみますと同じ位置にある2階と
3階の部屋では、クロスが剥がれるなど常に結露に悩まされていることが
分かりました。3階の隣の住戸では、浴室の天井裏に雨漏りの跡と思われる
エフロレッセンス（コンクリートやモルタルの表面部分に浮き出る
白い生成物が浮き上がる現象）が見つかりました。

多くのお客様が、雨水の浸入口と雨漏り箇所は近いと思っておられますが、
そうでないケースは少なくありません。
そこで、4階のルーフバルコニーから雨水の浸入があると目を付けました。
ルーフバルコニーは漏水跡のある浴室の上に位置し、その防水層の
立ち上がり部から侵入した可能性が高いと想定されました。その理由は、
防水層端部を金物で固定してシーリングを施していたものの、あごや水切りが
なかったからです。さらに、4階ルーフバルコニーから浸入した水が、
プレキャスト板の継ぎ目部分を伝って1階住戸の窓まで流れてきたと
考えられました。実際、1階の共用廊下の上げ裏天井にあったプレキャスト
板の目地シーリング材をはがすと、たまっていた雨水が流出しました。
その後1階住戸の雨漏りはようやく納まりました。

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