杉並区で防水紙の摩耗による雨漏り　-3-

昨日のブログの続きです。
弊社では、単層構造の透湿防水シートを使う方が安全だということで推奨しています。
外壁表面の温度上昇に従い、通気層内の温度も上昇します。さらに、通気層の
閉塞など、複合的な要因が加わると事態は一層悪化します。そうした事態を避けるためです。

I様の住宅では、外壁の背後がかなり高湿度になっていたために
透湿防水シートの至るところにシミが発生していたち、サッシのフィンに
貼り付けた防水テープが剥離したりしていました。
また、下屋と外壁の取り合い部のシートの納め方にも問題がありました。
本来は外壁側にアスファルトフェルトなどの先張りシートを張ってから、
その上から透湿防水シートを重ねるのが鉄板ですが、今回のケースでは、先張シートがありませんでした。こうした状況を　踏まえて、改修時には、透湿防水シートをすべて張替え、縦胴縁を打ち付けた上で、外壁を窯業系サイディングにすべて張り替えました。
まとめますと、今回のケースは以下の2つのことがポイントになりました。

1）　透湿防水シートの製品によっては、温度上昇によって破れなどの
問題を引き起こす場合がある。
2）　外壁が高温になると予想される場合は、単層構造の透湿防水シートを
使う方が安心できる。
これらはすべてI様の了承のもと取り行い、かなり大規模工事になりましたが、
施工には満足されてらっしゃいました。今後は雨漏りに悩まされることは
ないはずです。

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