渋谷区で長らく続いていた雨漏り

渋谷区のN様の所有する事務所ビルは、
鉄筋コンクリート造で築３０年になります。8階建てで一部が7階建てに
なっており、以前から8階の天井に雨漏り現象が見られるそうです。その状態も
もう10年以上になるのそうです。何度か改修を試みたのですが、
改善されず、天井が黒ずんできました。そこで、思い切って塗膜防水に
よる改修工事の行ったのですが、状況は一向に改善しないそうです。
防水方法はアスファルト防水コンクリート押さえです。
詳しく調べてみると、7階タイル仕上げの外壁の目地やクラック
からしみ込んだ雨水が、防水層の劣化していた部分に浸入していたことが
原因のようです。
改修工事では、押さえコンクリートの上から外壁の立ち上がり部分まで
塗膜防水を施していました。壁面タイルの上にも防水材を塗布してあり
ましたが、それでは雨水の浸入は防げなかったようです。このため、今までは
立ち上がり部分から排出されていた雨水が、防水層と躯体の間のモルタル
部分にたまり、雨漏りがひどくなったと思われます。立ち上がりの仕上げを
はつり落としたところ、モルタル部分から雨水が染み出てきました。
そこで、立ち上がりの防水層、タイル、タイル下地をすべて撤去して、
再度塗膜防水を施し、端末をシーリングで処理しました。すると、階下への
漏水は止まりました。そもそもモルタル、タイル仕上げには　目地やクラック
などから水が入りやすいのです。仕上げ材の裏に水が走る
ことを前提にして設計や施工を行うのが良いでしょう。
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