住宅瑕疵担保責任保険を利用した雨漏り修理の事例

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ご住所
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ご依頼内容
雨漏り
使用材料
透湿防水シート

お客様からのご相談

K様から雨漏りのご連絡がありました。

施工した工務店がすでに倒産しているため、住宅瑕疵担保責任保険の範囲で雨漏り修理をしてほしい、とのご相談でした。

K様のお宅は、築4年の2階建て戸建て住宅です。屋根は3方をパラペットで囲んだ片流れ屋根で、金属鋼板の立平ふき、外壁には窯業系サイディングが使用されていました。

雨漏りが発生していたのは、1階の押し入れです。現地を確認すると、雨水が滴り落ちて飛び散らないように、K様ご自身で集水シートを設置されていました。小雨でも雨漏りするため、気が抜けない状態だったとのことです。

雨漏りの状況から、雨水を水平に受ける部分、つまり屋根まわりやパラペットまわりから雨水が侵入しているのではないかと推測しました。そこで屋根に上がり、屋根とパラペット、パラペット笠木板金と外壁の取り合い部などを確認しましたが、目立った異常は見つかりませんでした。

次に外壁を調査したところ、外壁出隅部の役物とサイディング本体の縦目地シーリングに破断箇所が確認されました。その目地に散水したところ、室内への漏水が確認できました。また、散水した箇所の上方でもシーリングが切れており、雨水が外壁内部に侵入している可能性が高い状況でした。

その後、住宅瑕疵担保責任保険法人により、2階外壁の出隅部を中心とした2面の改修が、瑕疵保険の適用範囲として認められました。

改修にあたり、外壁のサイディングを取り外して確認すると、想定外のことが分かりました。隅柱のサイズが上下で異なっていたのです。2階部分までは120mm角でしたが、小屋裏部分は105mm角となっていました。

隅柱のサイズが違っていたため、下地の構成も異なっていました。105mm角の部分には厚さ20mmの製材による縦胴縁が使用され、120mm角の部分には厚さ5mmの合板を使った不陸調整下地が施工されていました。

5mm合板は雨水の侵入によって黒ずみ、劣化が激しい状態でした。このことから、出隅部の縦目地から雨水が浸入していたと考えられます。一方、20mmの縦胴縁には雨水侵入の痕跡はあったものの、目立った劣化は見られませんでした。下地の厚みや材質の違いが、劣化状況に影響していたと考えられます。

出隅部の隅柱には、幅90mmという一般的な縦胴縁よりも幅の広い材を使用することがあります。しかし、幅の広い材を使用すると通気が損なわれやすく、下地が乾燥しにくくなります。そのため、腐朽を防ぐための配慮が必要になります。

ここで問題となったのが、透湿防水シート内への雨水の侵入経路です。たとえ出隅部分の縦目地から雨水が入ったとしても、不陸調整下地の表面を流れ、パラペットの天端から屋根のルーフィング上へ排水できていれば、室内への雨漏りには至らなかった可能性があります。

今回考えられた浸水経路の1つは、劣化した不陸調整下地を留めていたくぎ穴からの雨水侵入です。

さらに、腐朽が進んだ不陸調整下地を撤去すると、外壁とパラペットの取り合い部から樹脂成形部材が現れました。これは、取り合い部に透湿防水シートを張った際に生じる隙間から、雨水が侵入するのを防ぐために使用される部材です。

しかし、その樹脂成形部材はステープルで留め付けられていました。ステープルを使用すると貫通孔ができてしまいます。本来であれば、両面防水テープで留め付けるべき部分です。

樹脂成形部材を撤去すると、天端の透湿防水シートが濡れており、ここまで雨水が侵入していたことが確認できました。さらに透湿防水シートをめくると、木部まで水が入り込んでいました。これが2つ目の浸水経路であることが分かりました。

今回の改修では、この2つの浸水経路を確実に塞ぐことが重要なポイントとなりました。

まず、隅柱とパラペットの段差部分に隙間が生じないよう、木部に直接防水テープを張り、屋根のルーフィングと一体化させました。そのうえで、既存の透湿防水シートにも隙間ができないよう防水テープを施工し、新しい透湿防水シートを重ねて張りました。

さらに隅柱部分には、新規の透湿防水シートの上からブチル系両面防水テープを張り、5mmの不陸調整下地を設置しました。その後、サイディングと笠木を改修し、雨水が侵入しにくい納まりに改善しました。

今回の事例では、外壁のシーリング破断だけでなく、下地材の劣化や防水部材の留め付け方法など、複数の要因が重なって雨漏りにつながっていました。室内で雨漏りしている箇所だけを見るのではなく、外壁内部の構成や雨水の流れを丁寧に確認することが、確実な雨漏り修理には欠かせません。

お客様の声

施工してもらった工務店が倒産していたため、どこに相談すればよいのか分からず困っていました。小雨でも雨漏りする状態で、押し入れに集水シートを設置しながら過ごしていたので、とても不安でした。調査では、屋根だけでなく外壁やパラペットまわりまで詳しく確認していただき、雨水の侵入経路を丁寧に説明してもらえました。住宅瑕疵担保責任保険の範囲で改修できる部分についても分かりやすく案内していただけたので安心しました。原因が一つではなく、外壁のシーリング破断や下地の劣化、防水部材の施工方法など複数あったことに驚きましたが、しっかり改修していただき、今後の不安が軽くなりました。

この記事の監修者

株式会社 LOVE STYLE
代表取締役 阿部 泰三

雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として工事に携わり30年以上。工事監督などの実績を持つ「株式会社 LOVE STYLE」の代表取締役。

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