お客様からのご相談
H様から雨漏りの連絡を受けました。雨漏りする物件とは、H様所有の築30年の6階建て鉄骨造事務所ビルでした。H様によれば外壁をアルミサイディングで覆ったり、ベランダに庇を取り付けるなどの改修工事を行ってから、5階トイレの天井と壁で雨漏りが見られるようになったそうです。小雨程度でも、降雨後30分たつと雨漏りが確認できるとのこと。調べてみると、バルコニーの壁面に貫通した配管周りのシーリング不良と壁面の亀裂が直接の原因だと分かりました。壁面の入隅分に2本の配管が貫通していて、防水施工や構造上からの無理な納まりだったのです。以前から壁面内部には侵水していた形跡もうかがえました。改修工事でベランダの庇の雨樋を、配管の真上に取り付けてしまったため、屋根面に降った雨水が桶を通して配管に通り損なった状態になり、壁面に伝わる雨水の量が増えて室内に浸水したのです。配管周りに止水剤を注入し、雨樋を配管にかからない位置にずらしました。このビルではベランダの配水管が小さいため、雨樋を外部のマスに直接配水できるように配管をし直すことで改善しました。多くの方は雨漏りは、戸建て住宅特有の現象だと思われているかもしれませんが、戸建てのみならずマンションやアパートなどの鉄筋コンクリート造、鉄骨造も少なくありません。なぜなら戸建て住宅に比べ築年数が経っているものが多く、設備が古いからです。なので、複雑で原因を究明するのに時間がかかります。











