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after
スタッフより
文京区のS様邸にて、バルコニー床の外壁立ち上がり部から雨水が侵入し、2階の床が湿ってしまうというご相談を受けました。
調査の結果、バルコニー床から外壁立ち上がり部にかけてFRP(繊維強化プラスチック)防水が施されていましたが、サッシ枠とFRP防水層の取り合い部(接合部)に施工不良があることが判明しました。これが、雨水侵入の直接的な原因でした。
実施した改善策
この問題に対し、以下のような恒久的な止水対策を講じました。
立ち上がり寸法と防水層の再構築:
バルコニー床からサッシ下枠までの立ち上がり寸法を適切な120mmに確保しました。
FRP防水層は、この立ち上がり部の下地となる防火板の上端までとし、サッシとの接触部に**シーリングの「しろ」(幅)**を設けました。
サッシ取り合い部の強化:
バックアップ材を充填後、シーリングによりアルミ製サッシとFRP防水層を強固に接着しました。
水密性の向上:
窓台には先張り防水シートを取り付け、バルコニー、立ち上がり部、窓台を一体とした止水面を構築することで、水の浸入経路を断ちました。
これにより、従来のサッシ下枠と外装材の間のシーリングのみに依存しない、信頼性の高い止水構造を実現しました。
施工不良が引き起こすリスク
サッシ枠とFRP防水層の取り合い部に施工不良がある場合、建物に以下のような重大なリスクが生じる可能性があります。
建材の損傷と構造への影響:
施工不良箇所から雨水が壁内部へ侵入することで、木材や断熱材が濡れ、腐食や劣化が進行します。これは建物の構造的な強度に悪影響を及ぼす恐れがあります。
カビの発生と健康被害:
壁内部が常に湿潤状態になることでカビが発生しやすくなります。これは建物の耐久性を損なうだけでなく、居住者の健康問題にもつながります。
断熱性能の低下とエネルギー効率の悪化:
湿った断熱材は本来の性能を発揮できず、断熱効果が著しく低下します。結果として冷暖房効率が悪化し、光熱費の増加につながります。
外観の劣化:
長期間にわたる漏水は、外壁材の変色やひび割れ(クラック)を引き起こし、建物の美観や資産価値を損ないます。
結論
建物の防水性能は、構造の健全性を保つ上で極めて重要な要素です。施工の際は、特に異なる材料が接合する取り合い部の品質管理に細心の注意を払う必要があります。
万が一施工不良が発見された場合は、早期に適切な対策を講じることが、建物の長寿命化と安全性の確保に不可欠です。また、定期的な点検とメンテナンスも、未然にトラブルを防ぐ重要な手段となります。
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