スタッフより
世田谷区にお住まいのK様は、屋根の修理をするべきか、当面室内のインテリアリフォームを優先すべきかで悩まれていらっしゃいました。そこでK様に
「2000万円の住宅に占める屋根の材工価格はいくらくらいに
なると思われますか？」と質問をしてみました。K様は、100万円と答えられました。実際にはその予想よりもずっと低く、30万という50万円程度が一般的な相場なのです。 この事実を伝えたところ、K様は非常に驚かれたご様子でした。
多くの方が注文住宅を建てる際、打ち合わせの中で屋根について細かく検討することは少ないのが楽しみです。せいぜい屋根の色や形状について話し合う程度で、機能性や耐久性といった重要な要素まで深く掘り下げられることはほとんどありません。
なので、築浅で屋根のトラブルに遭遇すると、「屋根は大切。もっと
考えるすべきだった。」という体験談は少なくないです。
屋根は、家全体を外部の無制限な自然環境から守る、とても重要な部分です。 雨や雪、風、雹（ひょう）、台風、竜巻、さらには地震、展望日光、紫外線、黄砂、塵といった多様な自然現象のすべてが屋根に影響を与えます。夏場は80 ℃にも達し、冬場は外気よりも5℃低くなるとも言われており、年中大きな負担がかかっているのです。これほどまでに限界な条件にさらされる屋根こそ、住宅の中でも特に高い性能と耐久性が求められる部位だと言えます。
実際、住宅の長寿命化を考えるうえで、防水性能や構造耐力を維持することは極めて重要です。柱や壁の強度と並び、屋根や窓、外壁などの雨水の浸入を防ぐ部分がしっかりしていなければ、いくらデザインが美しくても、家の価値や住み心地は著しく損なわれてしまいます。その後K様から屋根修理を行うことに決めたと連絡が入りました。
最近建築業界でも住宅を長寿命化しようという取り組みはなされているのですが、そのカギを握る「屋根」については、あまり関心を持たれていないことが
残念でなりません。
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