お客様からのご相談
G様から雨漏りの連絡がありました。G様のお宅は竣工して1年も経っていない築浅の木造3階建ての戸建て住宅です。調べてみると、北側壁面に雨漏り発生した箇所は5か所で、そのうちの4か所がサッシ上枠から水が漏れていました。お問合せで最も多いケースの一つが窓回りからの雨漏りです。全体の3-4割を占めます。残りの1か所は空調機付近からの雨漏りです。サッシの上枠に漏れ出した水野侵入箇所を検査してみると、上の階にある窓の縦枠や下枠から侵入していることが多いです。窓の縦枠や下枠から侵入した雨水が壁体内を十て下の階にある窓の上枠にたまって、窓内側に流れ出しているようです。雨水の侵入口は、窓枠の周辺に施した防水シートと防水テープとの間の密着していない隙間でした。施工は、サッシを組み込み、サッシ枠のつばの上に防水テープを張り、防水シートを張る、という手順が一般的なのですが、シートとテープとつばの間に密着していないすき間があると、雨水は容易に壁体内に侵入してしまうのです。密着不良は施工時の押さえ作業が不足すると生じます。これだけ雨漏りが生じていることから、密着効果はかなり弱くなっていることが分かりました。1階で起こっている雨漏りが実は2階から侵入した雨水だったということはしばしばあります。それどころか3階から侵入した雨水が2階ではなく1階に漏れたという事例も珍しくないです。1か所だけと思われていた雨漏りの侵入口が実は複数あったためなかなか雨漏りがおさまらないというケースもあります。ただ、一見して複雑そうに見える事例も一定の傾向があり、部材の構成や施工方法を工夫することで解消できるものもあります。











