お客様からのご相談
W様から連絡がありました。瓦屋根が老朽化していつ割れたり飛んでしまうかわからないから見て欲しい、と依頼がありました。今年は台風らしきものが来なかったものの、地球温暖化で天変地異がおこりやすく洪水や突風が全国的に増えています。W様が気になっていたのは2年前の関西を襲った台風だそうです。台風襲来の当日、大阪市内のマンション8階に住む70代の女性が、飛散した屋根材の直撃をうけて死亡するという痛ましい事件がありました。これは、現場から約150m離れた3階建ての建物の屋上から、折板屋根が飛散したことが原因のようでした。陸屋根の屋上に木材の支柱を立て、その上に折板屋根を載せた構造です。屋根は躯体と連結されていなかったようで、非常に危険な構造と言わざるを得ません。W様は同年代のご両親が関西に住んでおられるので他人事とは思えなかったとのことこうした屋根の飛散事故を見て感じるのは、多くの建物所有者が屋根の飛散リスクを十分に認識していないことです。住宅では屋根の安全性に関心を持つ人が少ない中、W様は意識が例えば、自分の車が他人を傷つける心配はしても、まさか自宅の屋根が他人を傷つけると思わないのです。飛散屋根による事故が起これば、屋根を飛散させた住宅の所有者が賠償責任を負うことになります。人命に関わるようなことになれば取返しが付きませんし、その賠償額も大変な金額になります。まずは、W様のように今までの認識をあらためてもらい、適切なメンテナンスをして飛散事故を防止に努めてもらうことが明日に続きます。











