お客様からのご相談
S様より雨樋の老朽化が気になるということで修理の依頼を受けました。雨樋は、屋根本体と違い、壊れてもあまり関心を寄せられない部位ではありますが、実は戸建住宅の屋根や外壁は住まいを雨風から守るために大事です。雨水から家を守るために大きな役割をしているのが雨樋です。屋根の付属品のようなイメージがあるかもしれませんが、十分に機能していないと住宅そのものを傷め、耐用年数を縮める恐れがあります。雨樋の役割は降った雨水を集めてスムーズに地面の排水口に流すことです。雨樋がなければ、屋根に降った雨水は軒先から滝のように流れ落ち、軒先や軒裏から建物内部に侵入してしまいます。屋根から地面に落ちた雨水は水たまりとなり、建物の基礎部分から侵入することもあります。雨水が建物内部に侵入すると基礎や構造部分の腐食を招く恐れがあるので、これを防ぐために、雨樋は欠かせないも特に、近年増えている軒ゼロ住宅やひさしの出が小さいデザインの建物では、雨樋は非常に重要な役割を果たしています。屋外で住まいを守る雨どいには、耐久性や耐候性が求められます。材質によって性能が最も多く普及している雨樋は塩化ビニール(塩ビ)製のものです。塩ビ製の雨どいは組み立てやすく価格もリーズナブルですが、寒暖差によって伸縮し、紫外線により劣化するので、耐用年数は、環境にもよりますが、全面取替えの目安が7~8年といわれています。これに対し、近年注目を集めているのが、金属素材の1つであるガルバリウム鋼板の雨樋です。ガルバリウム鋼板は金属でありながら、サビに強く、屋根材や外壁材としてもよく使われています。塩ビ製よりも価格は高くなりますが、塗装済みのガルバリウム鋼板の雨どいは屋根や外壁同様に耐久性が高く、加えて、寒暖差による伸縮や変形が少なく、耐候性にも優れています。S様は耐久性を考えてガルバリウム鋼板の方をお選びになりました。











