通気層の厚み不足が原因の雨漏り修理事例①

ご住所
東京都世田谷区
ご依頼内容
雨漏り修理

お客様からのご相談

W様から雨漏りの連絡がありました。W様のお宅の小屋裏を調べてみますと、断熱層に張った防湿シートに大量の結露水が付着しているのを見つけました。通気層を設けていなかったために野地板合板などから発生した水蒸気がたまったものと考えられます。屋根断熱では、外張りと充填のどちらの工法でも、屋外側から順に①通気層、②防風、防水層 、③断熱層、④防湿、気密層 ⑤電気配線、ダクト配管層という5つの層を明確に区分して計画することが重要です。防風層は繊維系以外の断熱材を組み合わせるならば省略できますが、防水層は断熱材の種類を問わず設けた方が良いのです。この5層の中で屋根断熱に多い不具合は「通気層」に関するものです。通気層自体を設けていなかったために、結露やカビは発生したというトラブルは多く寄せられます。通気層がないと、野地板や断熱材に浸入した雨水や屋内の湿気を排出できないからです。充填工法では、通気層の層厚が十分でないという不具合もあります。例えば垂木間に段ボール製の通気スペーサーを設置して通気層を確保する場合、繊維系やウレタン系の断熱材を詰め込みすぎると通気層が狭くなってしまいます。通気層の厚さは、建築環境、省エネルギー機構の「住宅の省エネルギー基準の解説」によると、「30mm程度」は必要になります。通気層をつぶさないように断熱材を充填するだけでなく、形状が変わりにくい通気スペーサーを選ぶのが良いでしょう。繊維系断熱材を使う場合、通気スペーサーは空気や雨水が入り込むのを防ぐ「防風層」の役割を兼ねます。ところが屋根断熱材が外壁の取り合い部で露出しているケースをしばしば見かけます。この状態ですと、空気や雨水が浸入して断熱性能が損なわれます。通気スペーサーと壁の透湿防水シートを連結させて、防風層の欠損をなくす必要があります。明日に続きます。通気層厚不足1_1

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