お客様からのご相談
あるマンションの理事会から外壁に雨水が染み出しているという連絡を受けました。そこで、屋上の点検をしました。まだ、居室への雨漏りは確認できないけれども、パラペット周りにふくらみが見られました。このマンションは築5年でしたが、調べてみますと防水層端末に使用したゴムアスファルト系シーリング材(アスファルトコーキング)が劣化して破断していました。シーリング材が岩のように固くなっていました。防水層も竣工後8-9年経過した建物と同じような解決策として、シーリングを撤去して、合成樹脂と合成ゴムで改質した改質ゴムアスファルト系シーリングを打ち直しました。ゴムアスファルト系シーリング材は耐用年数が短く劣化しやすいので使用は避けた方が良いでしょう。酷い場合は、竣工後1-2年で劣化が見られることもあります。また、防水層端末にアルミ水切り金物がない場合(アスファルトルーフィングに直接シーリングを打つ場合)、ゴムアスファルト系以外のシーリング材は、剥離しやすいので使用を避けた方が良いです。短期間で防水層が劣化するケースに、「躯体の養生が十分でない」とか、「防水施工時に躯体表面に結露が生じていた」ということがあります。夕方、気温が下がってくる時間に、目に見えないほどの細かい結露が躯体に生じている場合があるので注意が必要です。











